「台湾で好きな食べ物は?」
という質問の答えにきっとあがるはず、
「小籠包」!
旨みたっぷりの豚肉餡にあふれ出す熱々のスープ。今では日本でも食べられるお店が増えていますが、台湾に来たらやっぱり本場の小籠包を食べたいですよね。
台湾では、「湯(タン)」=スープを「包(バオ)」=包むという意味の「湯包(タンバオ)」と表記するお店もあり、厳密に言うと皮の厚さや発酵の有無・スープにゼラチンを入れるかどうかで呼び方が変わるそうですが、実際その定義は曖昧なようです。
今回はローカルな屋台で食べる小籠包、「湯包」のお店を中壢で2軒ご紹介します。
通称“トラックの湯包”「卓家湯包(ジュオジャータンバオ)」
SOGO周辺の賑やかな中壢中心部、高層マンションが立ち並ぶ一角に、営業時間の時だけ突如現れる1台の白いトラック。よく見るとトラックに提げられたピンクの看板には「卓湯包」の文字が。トラックの中には蒸籠が積み重ねられ、もくもくと湯気が立ち込めています。
メニューは湯包と紅茶のみ。湯包は1箱7粒入り80元、紅茶は15元です。口頭で個数を伝えて注文すると、「要不要辣?(ヤオブーヤオラー?)」=辛味は要りますか?と聞かれるので、欲しい場合は「要(ヤオ)」、要らない場合は「不用(ブーヨン)」と答えます。
トラックが停めてあるすぐ脇の歩道に、テーブルと椅子が用意されているのでこちらで食べるか、満席の場合は近くの公園で食べるのも良いでしょう。
薄皮に包まれた湯包に、タレがダイレクトにかかっています。よくある千切りの生姜はありませんが、豚肉餡には存在感のある万能ネギが入っています。屋台の湯包にしては割とシンプルな味わいで、臭みやクセはありません。豚肉の旨みが感じられるスープは程よく滴りますが、こぼれても紙の箱皿に口をつけて飲み干すことができます。ちょっとくらいお行儀が悪くても屋台では誰も気にしません。
週末など混んでいる時には番号札を渡されて待ちますが、平日は比較的すぐに提供されます。午前中のみの営業なので、台湾人にならって“朝から湯包”を是非体験してみて下さい!
卓家湯包(ジュオジャータンバオ)

学生街の賑やかな夜市内「御冠園鮮肉湯包専売店」
台鐵中壢駅から東へ約2km、中原大学のすぐ隣りには平日・週末問わず毎日賑わっている中原夜市があります。その中原夜市で連日並ぶ人の列ができているのが、「御冠園鮮肉湯包専売店(ユィグァンユェンシェンロウタンバオジュァンマイディェン)」。中原夜市で一、二を争う人気店です。
メニューは湯包1本勝負!価格は1皿7粒入り80元です。先に注文してお会計を済ませてから、空いている席に座ります。道端に並べられたテーブル席では、バイクが目の前を走っていきます。そんな完全に屋外の店舗ですが、意外にもちゃんとしたお皿で出てきます。
すぐ後ろで数人の従業員が絶え間なく皮を包む湯包の生地は、表面が滑らかでヒダもきれい!やや厚め寄りの薄い生地はもちもち感があり、たぷたぷのスープがあふれ出します。そして中の豚肉餡の量もしっかりめ。割とスタンダードな味わいの湯包で、臭みやクセもありません。このクオリティがこんな屋台で食べられるのか⁈と、驚くかもしれません。
営業時間は月曜定休を除いて朝6時~夜23時、昼・夕食のピークタイムを外して行けば空いていますが、夜市とセットで訪れる場合は、行列必至を覚悟して下さい!
御冠園鮮肉湯包専売店(ユィグァンユェンシェンロウタンバオジュァンマイディェン)
