1949年から1960年代台にかけて国共内戦によって中国大陸から台湾へ渡った国民党軍とその家族が築いた集落を「眷村(けんそん)」と言います。一説によると、この眷村は台湾全土に900か所以上あると言われ、桃園市内には86か所あるそうです。中壢には、中国大陸に程近い島「馬祖(マーズー)」に駐留する兵の家族が生活拠点とした眷村「馬祖新村(マーズーシンツン)」があります。
当初76戸だった住居は後に226戸まで拡大し、碁盤の目のように区画された道路に住居群を配置。実際に訪れてみると、その広い敷地面積に当時生活していた集落の様子を想像することができます。
馬祖新村は、台北で有名な「四四南村」に続き、台湾で二番目に「文化資産保存法」により保存されている眷村です。2004年には「歷史建築」に指定され文化資産として認められた後、国防部により、台湾に13ヶ所ある「眷村文化保存園区」の一つに選定されました。園内には実際に宿泊できる民宿があるほか、カフェやレストラン、雑貨屋など、複数の商業店舗があります。
園内で宿泊できる民宿 馬村隠園 | 北部桃園包棟民宿 の外観。
広い敷地をじっくり散策して歩き疲れたら、気に入ったカフェで一休みしましょう。この日は、独自に調合されたアロマ製品の販売とカフェを併設したボタニカルなお店に入って、黒糖ラテとクロワッサンでおやつタイムを楽しみました。
週末は広場でイベントが開かれていたり、週末限定マーケットが多数出店されていることもあります。レンガ壁の古びた街並みはSNSの映えスポットとして台湾人の若者も多く訪れます。文化資産として歴史建築を保存されているだけではなく、町おこしとしても一役買っている眷村を是非訪れてみて下さい。
馬祖新村眷村文創影視園區