中壢には、「中壢三寶」=「中壢三つの宝」という言葉があります。これは中壢に昔からある特産品のことで、その「宝」とは、「花生酥糖」「牛肉麵」「鐮刀」の3つを指します。
それぞれ、花生酥糖(ファーシェンスータン)はピーナッツ菓子、台湾グルメの1つとしても有名な牛肉麵は煮込んだ牛肉の入ったスープ麺、鐮刀は農作業などに使われるいわゆる鎌(かま)のことですが、今回はその花生酥糖が「中壢三寶」となった由来のお店「新珍香酥糖(シンチェンシャンスータン)」をご紹介します。
100年の歴史ある名店「新珍香酥糖」とは
「新珍香酥糖(シンチェンシャンスータン)」は1929年、日本統治時代だった昭和4年に創業。桃園のお隣り新竹出身の范清漢氏によりピーナッツを原料とする手作り菓子屋として始まりました。

昭和20年(1945年)に日本統治時代が終了した後の昭和43年、日本で開催された全国菓子大博覧会にも出品し、その時授与された感謝状も展示されています。
「新珍香酥糖」看板商品「花生酥糖」とは
「新珍香酥糖(シンチェンシャンスータン)」の看板商品「花生酥糖(ファーシェンスータン)」とは、ピーナッツと麦芽糖を混ぜて固めたお菓子です。台湾土産として人気の花生酥(ファーシェンスー)と名前が似ていて、原材料もほぼ同じですが、食感などに違いがあります。
「新珍香酥糖」の「花生酥糖」は二種類あって、1つはお店イチ押しの、形が残る程度に砕かれたピーナッツを使用した花生酥糖。ザクザクとしたクランキーな食感が楽しめます。もう1つは、バターが香る奶油(ナイヨウ)花生酥糖。細かく粉砕したピーナッツを使っていて、奥歯で噛みたくなるほどやや硬めの食感です。どちらも少し塩気が効いていて、噛むほどにピーナッツの風味豊かな香りが口いっぱいに広がります。

一般的な花生酥は、サクッと食べた瞬間にほろっと崩れる柔らかさがありますが、新珍香酥糖の花生酥糖は二種類ともやや硬めで非常に食感が良く、お茶請けについつい手が止まらない美味しさです。花生酥と花生酥糖、是非食べ比べてみて下さい!
花生酥の中壢で美味しいお店「張豊盛商行」は、以前の記事でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧下さい。
ここ1~2年、台湾好き日本人観光客が何やら密かに増えているような気がする中壢。そんな台湾マニアさんたちがすでにたくさん訪れている大人気のソフトクリームのお店があります。 お店の名前は「張豐盛商行」。地元名産のピーナッツを使ったお菓子や[…]
新珍香酥糖(シンチェンシャンスータン)
